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【虎に翼】ついに最終回。現代に繋がる膨大な課題を描いた"意欲的な朝ドラ"があえて「描かなかったこと」

2024年9月27日

  • 【前回】朝ドラ視聴者が気にしていた「彼女」の悲しい結末。本作が何度も伝え続けたメッセージは...


    毎日の生活にドキドキやわくわく、そしてホロリなど様々な感情を届けてくれるNHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)。毎日が発見ネットではエンタメライターの田幸和歌子さんに、楽しみ方や豆知識を語っていただく連載をお届けしています。今週は「本作が描かなかったこと」について。あなたはどのように観ましたか?


    ※本記事にはネタバレが含まれています。


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    NHK連続テレビ小説『虎に翼』の最終週となる第26週では「尊属殺」「少年法」それぞれの問題に終止符が打たれる。


    父親からの長年の虐待と性暴力の末に子どもを産まされ、自分の人生を取り戻そうとしたときに監禁・暴力に遭い、父を殺した美位子(石橋菜津美)。その弁護を引き受けたよね(土居志央梨)は「尊属殺」の重罰規定が憲法違反だと最高裁の大法廷で断言。寅子(伊藤沙莉)と共闘するかのように「はて?」と疑問を呈し、「もし今もなお、尊属殺の重罰規定が憲法第十四条に違反しないものとするならば......無力な憲法を、無力な司法を、無力なこの社会を嘆かざるを得ない。著しく正義に反した原判決は破棄されるべきです」

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