毎日の生活にドキドキやわくわく、そしてホロリなど様々な感情を届けてくれるNHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)。毎日が発見ネットではエンタメライターの田幸和歌子さんに、楽しみ方や豆知識を語っていただく連載をお届けしています。今週は「この世はうらめしい。けど、すばらしい。」について。あなたはどのように観ましたか?
【前回】トキ(髙石あかり)たちの「優しい嘘」に感動する一方、だいぶ心配な"彼"の様子
※本記事にはネタバレが含まれています。

髙石あかり主演の朝ドラ「ばけばけ」第4週「フタリ、クラス、シマスカ?」では、4週目にして早くも同作のキャッチコピー「この世はうらめしい。けど、すばらしい。」の一つの到達点を迎えた。
傳(堤真一)の死後、織物工場は倒産。トキ(髙石)は再び借金を返すため女郎になることを迫られる。そんな中、一人切迫感を背負ってしまうのが、婿の銀二郎(寛一郎)だ。
借金取りに仕事を紹介してくれと頼み込み、荷運び・内職に加え、遊郭で客引きまで始める銀二郎。しかし、松野家はどこか吞気で、それどころか勘右衛門は「我が家の格が下がる」「おぬしが恥をさらして得た金など一銭も要らん」と銀二郎を叱責するのだ。
とうとう銀二郎は置き手紙を残して出奔してしまう。そこで初めて自らの甘えに気づき、狼狽え涙するトキ。すると、鎧刀すべて売った勘右衛門はその金をトキに渡し、銀二郎の父から聞いた銀二郎の住所を伝え、連れ戻しに行くよう言う。