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震災後の脳出血により認知症となり、実の子どものことまで忘れてしまった母親。そんな母を持つ女性が、戸惑いや葛藤を乗り越えながら、新たな関係性を築いていく姿を綴りました。「思い出せないなら、毎回初対面のつもりで会いに行けばいい」――変化を受け入れ、前に進む兄妹の温かな絆の形をお届けします。



私の母は、2011年の東日本大震災後に発症した病気の後遺症で、認知症になってしまいました。原因は脳出血。脳の中で大量の出血があったために、脳の一部が圧迫され死滅。そのため、記憶や思考力を失うこととなりました。


長い昏睡状態から目覚めると、母の状態はよくなっているかのように見えました。ですが、医師の話では「記憶を一部失っている恐れがあります」とのこと。「そんなばかな」と思いながら、車いすで病院の中を散歩してみたり、たくさん話しかけてみたりしました。その時の母は、右手に麻痺は残っているものの元気そうに見えました。ですが、私は次第にその異変に気付くことになっていったのです。


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