「がんは結局、運の要素が大きい」と話すのは、病理学者として長年がんと向き合ってきた仲野徹先生。食生活に気を配り、健康的な暮らしを心がけていても、病気はある日突然やってくることがあります。だからこそ「がんは運」という言葉は、決して突き放すものではなく、「自分のせい」「生活習慣が悪かったのかも」と自分や家族を責めてしまう気持ちを、そっとほどいてくれる優しさを持っています。本記事では、仲野先生の著書『がんは運である? 自分事として向き合うための手控え帖』(KADOKAWA)より、がんという病気と自分らしく向き合い、納得して人生の選択をしていくためのヒントを抜粋してお届けします。
※本記事は仲野 徹 (著)による書籍『がんは運である? 自分事として向き合うための手控え帖』から一部抜粋・編集しました。
適度な運動
適度な運動も、がんの発症を抑制することがわかっている。身体活動量によって四つのグループに分けて解析した国立がん研究センターによるコホート研究によると、男性では結腸がん・肝臓がん・膵臓がんで、女性では胃がんで、身体活動量が最大の群で有意に罹患リスクが低下していた。また、がんの発症率低下の傾向は、余暇の運動頻度の高い人や高齢者においてより顕著であった。