毎日の生活にドキドキやわくわく、そしてホロリなどさまざまな感情を届けてくれるNHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)。毎日が発見ネットではエンタメライターの田幸和歌子さんに、楽しみ方や豆知識を語っていただく連載をお届けしています。今回は「シマケンの本音」について。あなたはどのように観ましたか?
田中ひかる著『明治のナイチンゲール大関和物語』(中央公論新社)を原案とするオリジナル作品で、見上愛、上坂樹里がW主演を務めるNHK連続テレビ小説『風、薫る』。第25週「風媒花」は、りん(見上愛)が置いてきた人たちが戻ってくる一週だ。看護婦という仕事に国が線を引こうとする足元で、かつて線の外に落ちた二人が現れる。
内務省衛生局の柳生(中村倫也)は、近く東京府で看護婦の規則が定められる見通しだと告げる。看護婦という職業の基準を定めるとき、「患者のために懸命に働くか」という物差しを、国は使えない。情熱をはかる道具がないからだ。柳生は、線を引く側の理屈を隠さない。この国の女の半数はまだ読み書きができない、多少の犠牲は仕方ないものと受け入れてくれたまえ。そのうえでりんと直美(上坂樹里)に問い返す。君たちならどこで線を引く、試験ほど公平で実力通りになるものはない、と。