「家族構成が謎」の隣人。ある日、保健所の人がうちにきて隣人について不可解なことを聞いてきて...<前編>

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「私が住んでいる集合住宅の隣に、まだ30代前半と思しきご夫婦と生後8カ月の男の子が引っ越してきました。はじめはごく普通のご夫婦だと思っていたのですが、日を追うごとに人が増えていったのです...」
■普通の隣人と思っていたけれど...
私は集合住宅の一画に住んでいます。
いまから5年ほど前、お隣にご夫婦と生後8カ月の男の子が引っ越してきました。
引っ越しの挨拶には親子で来てくれて、ご主人は30代半ばくらい、奥さんは30歳前後の少しふっくらとした大人しい女性でした。
それから1週間ほど経ったころ、仕事に向かう私はお隣の前の廊下を通ってエレベーターを待っていたところ、女性2人がお隣の玄関から出てきたので挨拶をしました。
年配の女性と以前も見かけた奥さんです。
「もう引っ越しの荷物は片付きました? これからお買い物ですか?」
私が声をかけたところ、お母様と思われる年配の女性が「はい、片付けは終わりました。買い物に行ってきます」と返事をしてくれました。
感じのいい方だな、引越しの手伝いで来たのかなと思いつつ少しお話をしたのですが、その間、奥さんは陰に隠れるようにしていました。
人見知りをする性格なのかな?
そう思ったのですが、最初に挨拶に来たときとは様子が違っているのが気になりました。
そんな感じで多少の交流はあったのですが、お隣が引っ越してきて2カ月ほど経つ頃から、あまり姿を見かけなくなりました。
そんなある日の午後のことです。
保健所から来たという女性が我が家に訪ねてきて、なんとも不可解な質問をするのです。
「お隣は常に在宅しているか」「小さな子はいるのか」
私は胸がザワザワしました。
※健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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